2011年 09月 23日
ADVで行く、和歌山私鉄巡り |
朝起きたら、空が青いの何の! せっかくの三連休でこの天気、家の中にいたらバチが当たるというものです。パラパラとマップルを見て予習完了。今日は前々から行きたいと思っていた和歌山の私鉄を巡りたいと思います。
8時半、エンジン始動。阪奈道で奈良方面に向かい、24号線を南下し、京奈和道の無料区間を快走。この道、だんだん通いなれてきました。空は青く、山々は緑に燃えている。最高の天気! 橿原で再び24号に入り南下。ここら辺はもう地図を見なくても平気。そのまま南下し、再び京奈和道無料区間を西へと走ります。高野口ICで無料区間が終わり、北側を走る広域農道へ入ります。山に沿ってアップダウンしながら右へ左へのワインディング。トリッキーだけど、面白い! 途中で右折するハズがついつい行き過ぎてしまい、Uターン。泉佐野方面に北上し、林道に入ります。
林道と言うより廃道でした。道には水が流れ、所々不意に現れるヌカルミにタイヤを取られます。雰囲気はどことなく秩父に似ているような? 荒れた道をしばらく進むと、木々に行く手を塞がれます。
先日近畿を襲った台風12号の影響のようです。仕方なくUターン。山を降りて、そのまま国道424号を走って南下し、山を越えて海南市へ入ります。しばらく走ると標識に「野上工業団地」の文字。まずは野上電気鉄道を訪問します。
野上電気鉄道は国による地方鉄道への欠損補助金見直しにより1994年に廃止となった私鉄。私が鉄道に興味を持ち始めたちょうどその時に廃止となり、連日掲載された新聞記事をスクラッチしたことを覚えています。廃止から20年余りした今日、ようやく訪問することができました。
旧・竜光寺駅には当時のホームがまだ残っていました。そのまま線路跡のダートを進むと、廃線跡はきれいな道へと変貌します。やがてすべての廃線跡は道路となり消失してしまうのでしょうね。そのまま走っていくと、公園に車両が保存されていました。
最後まで活躍したモハ30だそうです。この町に鉄道が走っていた事を証明する唯一の物かもしれません。
野上電気鉄道を後にし、国道424号で山を越えてさらに南下します。次に目指すのは有田鉄道です。有田鉄道は晩年乗降客の減少に歯止めが掛からず、車両を小型のレールバスにしたり、ついには休日運休という特異な運行を行っていた私鉄です。いつか乗りに来たいと思っていましたが、2002年に廃止になってしまっていたそうです。廃止になった事は近年まで知りませんでした…
駅の跡地は最近整備されたという事は知っていましたが、往年のキハ58003が動いているとは! キハ58003は国鉄キハ58に準じた作りですが、大きな特徴は両運転台であること。国鉄ではキハ58の両運転台タイプは新造されず、後に改造車としてキハ53が登場しています。有田鉄道では富士急行が新宿乗り入れを考慮し製造した車両を譲り受けて使用していました。この姿、深名線のキハ53を思い出させます。ちょうど運行時間だった為、エンジンを唸らせて短い線路を往復していました。
キハ58系はエンジンを2つ持つ形式で、勾配や積雪に強い機体でしたが、有田鉄道では過剰なパワーだった為、1エンジン化されています。
こちらは末期に樽見鉄道からやってきたレールバス・富士重工製ハイモ180。南部縦貫鉄道のキハ10の直系の後継機になります。有田鉄道はその昔はミカン輸送で賑わったそうです。
有田鉄道の元気な姿を見た後、湯浅御坊道に乗って御坊へ向かいます。御坊といえば紀州鉄道。かつての和歌山3私鉄の中で唯一の現役です。まずはJRとの接続駅である御坊駅を目指します。すると踏切で紀州鉄道のキテツ2型が西御坊駅に向かって走って行く姿を目撃しました。キテツ2を追いかけて西御坊方面へ。
紀州鉄道はかつては日本一短い鉄道と言われ(その後千葉の芝山鉄道にぬかれました)、全線で2.7キロしかありません。あっという間に追いつき、西御坊駅で折り返しを待つキテツ2型に会うことができました。
この車両は北条鉄道からやってきたレールバスで、有田鉄道のハイモ180と共にいまや貴重な富士重工LE-CarⅡシリーズの生き残りです。レールバスが入線する前は、大分交通からやってきたキハ600型が活躍していましたが、2009年に退いたそうです。(この事も近年まで知らなかった…)
キハ600型のキハ603については解体されず、紀伊御坊駅に留置されていました。
紀州鉄道は鉄道会社というよりも不動産事業がメインであり、本社も和歌山県ではなく千代田区にあります。鉄道事業については赤字でも広告宣伝費扱いと言う噂もありますが、いつまでも走り続けて欲しい物です。紀州御坊駅から再び西御坊駅に戻り、紀州鉄道の廃線跡を巡ります。
紀州鉄道はかつて西御坊の先の日高川まで路線が有りました。昔は貨物輸送が盛んだったようですが、貨物扱いがなくなると1989年に廃線となり、事実上放置されております。
西御坊駅から廃線に沿って走ります。線路は撤去されておらず、家は線路のすぐ脇まで迫っています。境界はどうなっているのでしょうか? 程なく日高川駅後に到着しました。
ホーム?には家が建ち、なんとも不思議な光景です。現役時代はどんな感じだったのだろう?と思ったら、こちらに写真がありました。今の方がきれいなような(笑)
念願だった和歌山の3私鉄・野上、有田、紀州を見れて満足満足。あとは林道を走って帰ることにしましょう。
帰路は林道を何本か走って奈良に抜ける予定でしたが、台風12号の影響でかなり酷い状況。途中で通り抜けた集落は建物の1階部分が浸水してしまったらしく、片付けに追われていました。道も所々エグられて無くなっており、奈良に抜けるのは無理。引き返して、国道424号を走って有田に戻り、阪和道で帰ることに。夕暮れの阪和道はさほど混んでなく、そのまま近畿道を走り大阪市街を抜け、第二阪奈で生駒山を潜って19時前に帰宅。400キロの道のりでした。
私鉄はJRと違って独特の雰囲気があってとても良いですね。本当は乗れればよいのですが。秋晴れの連休を有意義に使うことができました。最近、ツーリングに行ったよ~と言う話をあまり聞きませんが、ADV乗りの皆様はいかがお過ごしですか??
8時半、エンジン始動。阪奈道で奈良方面に向かい、24号線を南下し、京奈和道の無料区間を快走。この道、だんだん通いなれてきました。空は青く、山々は緑に燃えている。最高の天気! 橿原で再び24号に入り南下。ここら辺はもう地図を見なくても平気。そのまま南下し、再び京奈和道無料区間を西へと走ります。高野口ICで無料区間が終わり、北側を走る広域農道へ入ります。山に沿ってアップダウンしながら右へ左へのワインディング。トリッキーだけど、面白い! 途中で右折するハズがついつい行き過ぎてしまい、Uターン。泉佐野方面に北上し、林道に入ります。
林道と言うより廃道でした。道には水が流れ、所々不意に現れるヌカルミにタイヤを取られます。雰囲気はどことなく秩父に似ているような? 荒れた道をしばらく進むと、木々に行く手を塞がれます。
先日近畿を襲った台風12号の影響のようです。仕方なくUターン。山を降りて、そのまま国道424号を走って南下し、山を越えて海南市へ入ります。しばらく走ると標識に「野上工業団地」の文字。まずは野上電気鉄道を訪問します。
野上電気鉄道は国による地方鉄道への欠損補助金見直しにより1994年に廃止となった私鉄。私が鉄道に興味を持ち始めたちょうどその時に廃止となり、連日掲載された新聞記事をスクラッチしたことを覚えています。廃止から20年余りした今日、ようやく訪問することができました。
旧・竜光寺駅には当時のホームがまだ残っていました。そのまま線路跡のダートを進むと、廃線跡はきれいな道へと変貌します。やがてすべての廃線跡は道路となり消失してしまうのでしょうね。そのまま走っていくと、公園に車両が保存されていました。
最後まで活躍したモハ30だそうです。この町に鉄道が走っていた事を証明する唯一の物かもしれません。
野上電気鉄道を後にし、国道424号で山を越えてさらに南下します。次に目指すのは有田鉄道です。有田鉄道は晩年乗降客の減少に歯止めが掛からず、車両を小型のレールバスにしたり、ついには休日運休という特異な運行を行っていた私鉄です。いつか乗りに来たいと思っていましたが、2002年に廃止になってしまっていたそうです。廃止になった事は近年まで知りませんでした…
駅の跡地は最近整備されたという事は知っていましたが、往年のキハ58003が動いているとは! キハ58003は国鉄キハ58に準じた作りですが、大きな特徴は両運転台であること。国鉄ではキハ58の両運転台タイプは新造されず、後に改造車としてキハ53が登場しています。有田鉄道では富士急行が新宿乗り入れを考慮し製造した車両を譲り受けて使用していました。この姿、深名線のキハ53を思い出させます。ちょうど運行時間だった為、エンジンを唸らせて短い線路を往復していました。
キハ58系はエンジンを2つ持つ形式で、勾配や積雪に強い機体でしたが、有田鉄道では過剰なパワーだった為、1エンジン化されています。
こちらは末期に樽見鉄道からやってきたレールバス・富士重工製ハイモ180。南部縦貫鉄道のキハ10の直系の後継機になります。有田鉄道はその昔はミカン輸送で賑わったそうです。
有田鉄道の元気な姿を見た後、湯浅御坊道に乗って御坊へ向かいます。御坊といえば紀州鉄道。かつての和歌山3私鉄の中で唯一の現役です。まずはJRとの接続駅である御坊駅を目指します。すると踏切で紀州鉄道のキテツ2型が西御坊駅に向かって走って行く姿を目撃しました。キテツ2を追いかけて西御坊方面へ。
紀州鉄道はかつては日本一短い鉄道と言われ(その後千葉の芝山鉄道にぬかれました)、全線で2.7キロしかありません。あっという間に追いつき、西御坊駅で折り返しを待つキテツ2型に会うことができました。
この車両は北条鉄道からやってきたレールバスで、有田鉄道のハイモ180と共にいまや貴重な富士重工LE-CarⅡシリーズの生き残りです。レールバスが入線する前は、大分交通からやってきたキハ600型が活躍していましたが、2009年に退いたそうです。(この事も近年まで知らなかった…)
キハ600型のキハ603については解体されず、紀伊御坊駅に留置されていました。
紀州鉄道は鉄道会社というよりも不動産事業がメインであり、本社も和歌山県ではなく千代田区にあります。鉄道事業については赤字でも広告宣伝費扱いと言う噂もありますが、いつまでも走り続けて欲しい物です。紀州御坊駅から再び西御坊駅に戻り、紀州鉄道の廃線跡を巡ります。
紀州鉄道はかつて西御坊の先の日高川まで路線が有りました。昔は貨物輸送が盛んだったようですが、貨物扱いがなくなると1989年に廃線となり、事実上放置されております。
西御坊駅から廃線に沿って走ります。線路は撤去されておらず、家は線路のすぐ脇まで迫っています。境界はどうなっているのでしょうか? 程なく日高川駅後に到着しました。
ホーム?には家が建ち、なんとも不思議な光景です。現役時代はどんな感じだったのだろう?と思ったら、こちらに写真がありました。今の方がきれいなような(笑)
念願だった和歌山の3私鉄・野上、有田、紀州を見れて満足満足。あとは林道を走って帰ることにしましょう。
帰路は林道を何本か走って奈良に抜ける予定でしたが、台風12号の影響でかなり酷い状況。途中で通り抜けた集落は建物の1階部分が浸水してしまったらしく、片付けに追われていました。道も所々エグられて無くなっており、奈良に抜けるのは無理。引き返して、国道424号を走って有田に戻り、阪和道で帰ることに。夕暮れの阪和道はさほど混んでなく、そのまま近畿道を走り大阪市街を抜け、第二阪奈で生駒山を潜って19時前に帰宅。400キロの道のりでした。
私鉄はJRと違って独特の雰囲気があってとても良いですね。本当は乗れればよいのですが。秋晴れの連休を有意義に使うことができました。最近、ツーリングに行ったよ~と言う話をあまり聞きませんが、ADV乗りの皆様はいかがお過ごしですか??
by adv-kou
| 2011-09-23 21:05
| ツーリング
|
Comments(4)
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ヒロシです
at 2011-09-24 07:16
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一枚目の写真、ホント秩父に雰囲気がそっくりです。
関西私鉄はバラエティ、個性が抜群ですね。会社の数も関東より多いのでは?
バイクの方は猛暑の影響でADVM下見からお山へは行ってません。
もう十月、再始動の季節です。
関西私鉄はバラエティ、個性が抜群ですね。会社の数も関東より多いのでは?
バイクの方は猛暑の影響でADVM下見からお山へは行ってません。
もう十月、再始動の季節です。
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航
at 2011-09-24 11:19
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>ヒロシ隊長
関西は私鉄王国ですが、
それでもこの20年程の間にたくさんの小私鉄が消えていきました。
鉄道ブームがもう少し早ければ…
こちらも涼しく(寒く)なりました。
またご一緒できる日を楽しみにしてます!
関西は私鉄王国ですが、
それでもこの20年程の間にたくさんの小私鉄が消えていきました。
鉄道ブームがもう少し早ければ…
こちらも涼しく(寒く)なりました。
またご一緒できる日を楽しみにしてます!
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なおき
at 2011-09-27 13:06
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ひさびさに航さんの濃密日記を読んだ気がします。
だいぶ、関西に慣れてきたのではないでしょうか!
今年は、節電、輪番停電などで、みなさん長期休暇での
ロングツーリングが多かったのではないでしょうか。
夏休みごろは、みなさんいろんなところに、
散らばってた?!気がします。
関東も、もう少ししたら、林道もシーズンオフ。
そのまえに、どっかいかなくちゃ、と思ってま~す。
だいぶ、関西に慣れてきたのではないでしょうか!
今年は、節電、輪番停電などで、みなさん長期休暇での
ロングツーリングが多かったのではないでしょうか。
夏休みごろは、みなさんいろんなところに、
散らばってた?!気がします。
関東も、もう少ししたら、林道もシーズンオフ。
そのまえに、どっかいかなくちゃ、と思ってま~す。
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航
at 2011-09-27 21:33
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>なおきさん
私はいつも濃い目ですよ~(笑)
半年暮らして慣れてきたのは確かです。
関西は節電・輪番共にあんまり関係ありませんでした。
またキャンプでもしたいなあ…と思う今日この頃です。
ぜひとも大和にも遊びに来てくださいね!
私はいつも濃い目ですよ~(笑)
半年暮らして慣れてきたのは確かです。
関西は節電・輪番共にあんまり関係ありませんでした。
またキャンプでもしたいなあ…と思う今日この頃です。
ぜひとも大和にも遊びに来てくださいね!